大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(あ)3141 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人大竹武七郎の上告趣意(一)について。

所論は、単なる刑訴法違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由にあたらな

い(所論自白の任意性につき疑があるものとは認められない)。

同(二)について。

原判決は、所論の点に関し、結局、BとCとの間には供与に関し共謀がなかつた

ものと判断しているのであつて、所論援用の判例と相反する法律判断を示している

ものではないから判例違反の主張は理由がない。また、その余の所論は、単なる法

令違反の主張であるから、適法な上告理由にあたらない(原判決に「被告人が」と

あるのが、「Bが」の誤記であることは明白である)。

被告人D、E、Fの弁護人本田熊一の上告趣意第一点について。

原判決が、被告人Dの所論犯罪事実につき挙示(第一審判決を引用)する検察官

に対するG第一回供述調書謄本は、被告人の自白を充分に裏ずけるべき内容をもつ

ものである。従つて所論憲法三八条三項違反の主張は、その前提を欠くわけであつ

て、採用できない。

同第二点について。

所論は事実誤認の主張で、適法な上告理由にあたらない。

同第三点について。

単に共謀の点に対する証拠が被告人の自白だけであつても、憲法三八条三項に違

反するものといえないことは、当裁判所の判例とするところである(昭和二二年(

れ)一五三号同二三年六月九日大法廷判決参照)。

従つて、所論は採りえない。その余の論旨は、結局事実誤認の主張に帰し、適法

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な上告理由にあたらない。

同第四点について。

H、Iの所論供述が、脅迫によるものとは認められないから、所論憲法三八条二

項違反の主張は、その前提を欠くものであつて、採用できない。また、その余の論

旨は、事実誤認の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。

同第五点について。

量刑不当の主張であるから、適法な上告理由にあたらない。

被告人J、Kの弁護人森一朗の上告趣意第一点は事実誤認の主張、同第二点は量

刑不当の主張であつて、いずれも適法な上告理由にあたらない。

被告人L、M、Nの弁護人高橋正重の上告趣意は、量刑不当の主張に帰し、適法

な上告理由にあたらない。

なお、記録を調べても、本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められ

ない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年三月二二日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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